不老林道終点=オキノ十二天からはじまった廃径をたどる探索行も最終回。ヒカゲザス尾根を越えるあたりから「もしかして……」と意識していた鞘口のクビレにたどり着いた。まさか全行程をたどれるとは思いもよらなかった。鞘口のクビレからは巳ノ戸林道~ヤケト尾根上段径路と続くので、氷川から唐松谷の前窪出合いに至る、山腹を繋ぐ壮大なルートが完成する。
帰りの青梅線車中でハイボールが美味かった。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 記録日 | 2026年9月5日(土) |
| 天候 | 長雨の合間、小雨のち曇り・ガス |
| パーティ | モンターニャ単独(コンディション:右膝痛と腰部打撲) |
| アクセス | 西東京バスで東日原バス停 |
| 行程 | 東日原バス停、ネズミサス尾根、カラ沢の頭、石尾根、城山、コマ尾根、コマ尾根co1260m付近、金左小屋窪、鷹ノ巣谷中尾根、小六谷、カイキ尾根、稲村岩尾根、巳ノ戸沢、鞘口のクビレ、鷹ノ巣尾根、八丁山、巳ノ戸尾根、東日原バス停 |
コースタイム
- 08:22~東日原バス停スタート
- 10:15~カラ沢の頭~10:42
- 10:48~城山からコマ尾根の下降開始
- 11:26~前回到達地点、コマ尾根co1260m~11:57
- 12:45ごろ~金左小屋窪、二又のすぐ上
- 13:12~鷹ノ巣谷中尾根~13:35
- 14:35~小六谷~14:45
- 15:21~カイキ尾根
- 15:27~稲村岩尾根
- 15:56~巳ノ戸沢
- 16:15~鞘口のクビレ~16:30
- 17:07~八丁山
- 18:20~中日原バス停フィニッシュ
コースマップ
山行記録
(最終回)日原川下流右岸中段道~コマ尾根から鞘口のクビレまで
前回最終到達地点のコマ尾根co1260mから、細いが明瞭な踏み跡をスタートする。水流のない金左小屋窪の二又のすぐ上を横断したあと、中尾根の鼻先を回り終えるまで踏み跡が上下に分かれ、道跡を追いにくい。
小六谷へは急斜面を降り対岸を登り返す。崖道をたどる緊張感と、見下ろす小六谷の一直線の流れがハイライトになる。谷を発って300mは引き続きの険路、崖っぷちの木の根に助けられる。
稲村岩尾根からは「鷹ノ巣山北面」エリア、広く薄くザレて道跡探しに苦労する。幸い傾斜は緩んでいる。鞘口のクビレに近づき明瞭な踏み跡に戻ることができた。
メモ
鞘口のクビレは、巳ノ戸林道の日原方向・おなじく巳ノ戸の大クビレ方向への新道と旧道・鷹ノ巣尾根の八丁山方向とヒルメシクイのタワ方向、以上の5方向に日原川下流右岸中段道を加えた六叉路だった。
出だしの日原橋で派手にすっ転ぶ。この7年半、「転んだ」ことはないのだが。濡れた床板より、2週間のブランクと歩行技術の衰えを疑ってかかるべきだろう。十日たつが、何かの拍子にまだ痛む。
撤収路の巳ノ戸尾根は八丁山から先、目障りなテープがすっかり片付けられている。尾根から巳ノ戸集落跡に降る斜面にはまだ残る。
金左小屋窪の左又を遡っているかのようなGPXの軌跡が残るが、遡ってはいない。「左わきにアックスをかかえ、左手でスマホのGPXを操作した」さいの、スマホの磁気センサーの狂いによると思われる。
関連する筆者の山行記録
Part 5(カラ沢尾根からコマ尾根)
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=337600
Part 4(タル沢尾根からカラ沢尾根)
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=335807
Part 3(山ノ神尾根からタル沢尾根)
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=335316
Part 2(ヒカゲザス尾根から山ノ神尾根)
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=335031
Part 1(不老林道始点からヒカゲザス尾根)
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=334701
巳ノ戸林道(新道)
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=307170
巳ノ戸林道(旧道)
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=326430
ヤケト尾根上段径路上流の最終回
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=304862
公開日
20260920
写真(右クリック→新しいタブ...で拡大します)+詳細記録

ゴール地点の鞘口のクビレは、なんと。六叉路だった。

筆者が6回に分けてたどった日原川下流右岸中段道を青線でしめす。不老林道の始点から山ノ神尾根までと、

山ノ神尾根から鞘口のクビレまで。赤線は筆者の他の山行ログ。

奥多摩駅まで雨が残り、東日原でやっと止む。
日原橋で派手にすっ転び、脚を上げると痛む腰をさすりながらカラ沢の頭に上がり、

城山に回る。アックスを下ろしチェーンスパイクをつける。

250m下降してコマ尾根のco1260m付近。前回たどってきた下流方向と、

きょう辿る上流方向。付近は酒瓶が1本だけ転がる。

等高に進む踏み跡を分けて上を取る。

コマ尾根のひとつ西隣の尾根を回りながら。付近は雰囲気が良い。
お「たまにはのんびりしたいがなあ。先は長いし湿りすぎだし。そのうちのんびりしか歩けなくなったらまた来ような」
オ「…………」

水線の入る金左小屋窪の、1本手前の無名窪を振り返って。山側の崖から水が湧きだし、すぐ下方でまとまった流れになっている。

金左小屋窪の左又にさしかかる。こちらは流れがない。

次いで右又も流れなし。さらに二又に分かれている。通過した標高では、金左小屋窪にワサビ田の痕跡はなかった。

その後は踏み跡が錯綜し、やっと落ち着く。

鷹ノ巣谷の中尾根(金左小屋窪・小六谷中尾根)に回りこむ。あんぱんと一服。

再始動後も踏み跡が入り交じり、上下して足裏感覚を取り戻す。

越えれば小六谷が見えるだろう小尾根でいったん道跡を失う。等高に進む気になれずバックし、

上がって急斜面を回避する踏み跡に乗る。

小六谷を下方に見ながら近づく。しかし対岸がシンプルに崖で、道が続かない。

ここもバックし、分岐して谷へ降る明瞭な道跡を見つける。

崖っぷちの道はオルソくんを落とさないように撮影。上流下流とも見渡せる距離が長く、見事だった。

小六谷に下りる。
お「おじさんの経験則でいうとだな。谷に下りることができればもらったようなもの。マリアさまにおかれてはご機嫌麗しいようで祝着至極に尽きる。よし、ガンガン行くぞ!」
オ「…………」

下流方向。「両岸とも崖」によくぞ道を作ったものだし、たどれるのも僥倖だ。

稲村岩尾根のP1562から東に下る岩尾根の下を通過する。振り返って。

ふたたび崖を辿る道になる。ボイスレコーダーに「カイキ尾根まで350mくらいか、ここを越えれば安全圏だと思うので集中していきたい」。
道下のコケは、残念ながら石積みではない。

お「祈ろう。祈りながら通過する一択だ」
オ「……………………」

通過後に振り返る。木の根に助けられた。

カイキ尾根の石柱地点を横断する。

続いて稲村岩尾根。

稲村岩尾根の北面に入ってからは踏み跡が弱い。上下しても足裏感覚の確証が得られない。

「まだマシ」ないちばん下の踏み跡を進む。

巳ノ戸沢を渡り、

やっと道跡に戻る。

鞘口のクビレに着く。
お「近々年金生活に入るおじさんに、難路の踏破とはマリアさまから洒落たプレゼントだ……。よし、本日から我々はマリアさまの僕となる。目覚めたら西方に向かい遥拝。寝る前にも遥拝だ。いちにち五回はやめておく。おじさんも忙しいからな」
オ「…………」


八丁山への通行禁止ロープを身を縮めてくぐる。調子に乗るものではない。

やり遂げた後の一杯は最高。
お「キミも泥だらけだなあ。汚いと女子にモテないぞ? 帰ったら洗濯されような」
オ「……………………」